アリア・スター監督作品といえば「へレディタリー」「ミッドサマー」です。
こわい、グロいの印象があると思います。
「ボーはおそれている」は奇妙、不可解、理解するには難解な映画でした。
常に不安を抱えてる男「ボー」、突如母親が亡くなり、母親の元に帰る、その道中で奇妙な出来事が次々と起こる物語となります。
3時間と長く、監督はこの映画を「ユダヤ版ロードオブザリング」または「ユダヤ版フォレストガンプ」と例えています。
あらすじ
日常のささいなことでも不安になってしまう怖がりの男ボーは、つい先ほどまで電話で会話していた母が突然、怪死したことを知る。母のもとへ駆けつけようとアパートの玄関を出ると、そこはもう“いつもの日常”ではなかった。その後も奇妙で予想外な出来事が次々と起こり、現実なのか妄想なのかも分からないまま、ボーの里帰りはいつしか壮大な旅へと変貌していく。
映画.com
作品概要
- 公開日: 2024年2月16日
- 制作国: アメリカ
- 上映時間: 179分
- 監督:アリ・アスター
- 脚本:アリ・アスター
- キャスト
ボー・ワッサーマン:ホアキン・フェニックス
ロジャー:ネイサン・レイン
グレース:エイミー・ライアン
フリール医師:スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
モナ・ワッサーマン:パティ・ルポーン
一度観ただけでは理解できない
あまりにも奇妙で不可解の連続だからです。
初見だと理解が追いつかない。だけど次から次へと奇妙な出来事が起きて、観終わった後はなんとも言えません。
何を見せられてるのかわからなくなります。
どんな映画かと聞かれたらすぐに答えられない。
一度観て、頭を整理してからもう一度観るとおもしろさが違います。
スルメ映画です。
3時間あるので勇気がいりますが…
妄想なのか現実なのか
この映画は、4部構成となっていて、最後のパートで疑問が回収されます。
- アパート
- とある家族の家
- 森
- 実家
上から順にアパートからはじまり、実家パートで終わるのですが、
説明が足りない。
納得できない部分が多々出てきます。伏線・小ネタもたくさんあり、自分で別の解釈をする必要があります。
考察好きには刺さる映画です。
ホラーとは違う「こわい」部分
映画自体はさほどこわくないしグロテスクでもないです。
ただ死体だったり、人の不可解な行動、衝撃の姿をした生き物が出てきます。
特に実家パート、屋根裏にいる生き物は衝撃です。
どちらかと言うとミッドサマー寄りで、不可解・奇妙を足した映画となっています。
ホアキン・フェニックス
見た目の割には幼く見えるキャラクター。
ハゲてるし体もだらしない、ただのおじさんにしか見えません。
だけど自分というものがないような、つねに不安を抱えているように見えた演技はすばらしかった。
ホアキン・フェニックスだから観れたと言っても過言じゃありません。
アリ・アスター監督、次回作もホアキン・フェニックスを起用
次回作はすでに発表されており、西部劇。
主演はホアキン・フェニックス。引き続きA24で制作となります。
まとめ
こわい、グロいというよりは妄想なのか現実なのかわからなくなる感覚、独特の不気味さでいままでの作品とは違って監督がやりたいようにやってる印象が強かったです。
3時間と長いのでもう一度観るには勇気がいりますが、深く考察したくなる魅力的な映画でした。
次回作も楽しみです。