リュック・ベッソン監督の最新作、映画のアイデアは、新聞記事から生まれたもので、父親に犬のケージに閉じこめられていた5歳の男の子についての小さな記事が元になっています。
人間と動物の心温まる関係を中心に展開し、感動と共感をもたらします。
主人公の奮闘や、彼が愛する犬との絆が描かれる中で、生活の中の小さな喜びや苦悩がリアルに描かれています。
作品概要
- 公開日: 2024年3月8日
- 制作国: アメリカ、フランス
- 上映時間: 114分
- ジャンル: ドラマ
- 監督、脚本:リュック・ベッソン
- 配給: クロックワークス
- キャスト
ダグラス:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
エヴリン:ジョージョー・T・ギッブス
アッカーマン:クリストファー・デナム
マイク:クレーメンス・シック
エル・ヴェルドゥゴ:ジョン・チャールズ・アギュラー
サルマ:グレース・パルマ
ダグラスの母:イリス・ブリー
あらすじ
ある夜、警察に止められた一台のトラック。運転席には負傷し、女装をした男。荷台には十数匹の犬。“ドッグマン”と呼ばれるその男は、半生を語り始めた。
感想
感動的な作品でした。
特にケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技がすばらしかったです。
顔の表情だったり、しゃべり方、複雑な感情や内面の葛藤をうまく表現していた印象でした。
そして映像が美しくて魅了されます。
愛犬との絆が描かれるシーンもたくさんあって感情移入してしまいますし、主人公のダグラスが悲惨な状況の時に犬が癒したり、励ましてくれる場面は感動的でした。
一方で、いろいろなテーマで生きづらさを描いていて、犬の実情、車いすでの生活、女装、幼少期の悪環境、社会が抱えている問題についても同時に描かれていました。
理由はなんにせよ、人はなにかを抱えていて、その問題と向き合わないといけないと感じさせる映画でした。
最初はタイトルや宣伝からしてアクションを期待していました。
ただ実際観ると予想以上にドラマ性が強い映画でしたね。
犬たち賢いなと思わせるシーンはいくつかありますが、衝撃のアクションはありませんでした。
代わりに多数の種類の犬が登場して癒されます。
可愛いのから強面の犬だったり、こういのもいるんだと思いました。
ストーリーは犬小屋で育てられ暴力が全てだった少年時代から、トラウマを抱えながらも、犬たちに救われ成長していく中で恋をして、世間に馴染もうとするが、人に裏切られ、苦しめられ、深く傷ついていく。
そのたびに犬たちの愛に何度も助けられて、絶望的な人生を受け入れて生きていくために犬たちと共に犯罪に手を染めてゆく、“死刑執行人”と呼ばれるギャングに目を付けられて…というのが大きな枠となります。
愛と暴力の切なくも壮絶な人生に圧倒される映画でした。
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