うさぎです。
公共トイレの清掃員として働く平山(役所広司)の日常を描いた映画。パーフェクトデイズの感想記事です。
映画のラスト、平山の複雑な表情にはどんな意味があったのか。個人的な意見で考察しました。
この映画は特別な出来事がない普通の日常を描いていますが、そのシンプルさが心に響きます。
役所広司さんが演じる主人公は、淡々と生活しながら小さな幸せを感じて生きていて。
過去がどうであれ、彼の姿には深い魅力と複雑な感情が込められていて、見終わると人とのつながりの大切さを感じずにはいられませんでした。
あらすじ
平山は、毎日同じ時間に目覚め、同じ缶コーヒーを飲み、トイレの清掃を行うという単調な日々を送っています。しかし、彼の生活は一見平凡に見えても、日々の中に小さな喜びや感動が詰まっています。映画は、彼の静かな日常を通じて、人生の美しさや意味を探求しています。
キャスト
- 平山: 役所広司
- タカシ: 柄本時生
感想
ひとりでは幸せになれない
この映画、すごくシンプルで特別なことが起こるわけでもないんです。
普通のおじさんが淡々と暮らしているだけなんだけど、そんな日常がすごく心に響くんですよね。
小さな幸せを感じながら、何も大きな出来事がなくても過ごす日々って、実は一番難しいんじゃないかなって思います。
主人公が丁寧に生きている姿を見ていると、なんだかうらやましくなります。
見ているだけで、心が軽くなる感じがするんですよね。
役所広司が演じる主人公、時々見せる寂しそうな表情や涙のシーンが、本当に胸に刺さりました。
過去に何があったのかは描かれないけれど、それが今の彼を作っているんだなって、なんとなく感じるんですよね。
そして、映画の最後。
幸せそうに見えるんだけど、どこか悲しさも感じて、すごく複雑な気持ちになるんです。
最後の表情、僕は悲しそうだなと感じました。
過去が関係しているのかな?って思うけれど、今の生活だけを見ると、そんなに悲しそうには見えないんですよね。
むしろ、平山(役所広司)は小さな幸せを感じながら生活しているように見えます。
どうしてひとり生きている?
この主人公、ほとんど人との関わりがないんですよ。
毎日、一人で仕事に行って、帰ってきて銭湯に行ったり、居酒屋で食事したり、本を読んだり。
その生活になんとなくエネルギーが足りない感じがします。
もしかしたら、他人に干渉されたくない、静かな一人の時間を大事にしたいと思っているのかもしれません。
でも、姪が突然来ても、冷たくすることはありませんでした。
姪が母親と話すとき、叔父の話になると、話がそらされると言っていたけど、久々に会っても嫌われている感じはしない。
なんだか、家族との関係には、ちょっとした謎や複雑さがあると思わせる。
平山(役所広司)がなぜトイレ清掃の仕事を選んだのか。
答えはシンプル、一人でできる仕事だからだと思いました。
そして、なぜ家族との関わりを避けているのか、父親と関わりたくないから。
過去の環境から解放されたくて、自分のペースで小さな幸せを感じられる生活を選んだんです。
でもその結果、ちょっとしたきっかけで極端に孤独を感じるようになってしまうんですね。
ラストの表情の意味は?
最後のシーン、車の中でのひととき。
あのシーンで彼の孤独や寂しさがすごく伝わってきました。
結局、どんなに小さな幸せを感じたり、ポジティブに考えても、人とのつながりが一番大切だってことに気づかされます。
完璧な日って、やっぱり人とのつながりが一番必要だなって、心から思いました。
役所広司さんの演技がすばらしい
役所広司さんの演技がすばらしい!
台詞があまりなくても、画面に出ているだけでとても目を引きます。
淡々とした生活をしている姿がすごく似合っていて、まるでその人そのものって感じです。
ほとんど台詞がないのに、どうしても見続けたくなる魅力がありました。
見た目は普通のおじさんに見えるけど、その中に少し怖いところや暗い部分があって、そこがまた不思議で引き込まれます。
特に映画の最後のシーンはすごく印象的で、見ているこっちもいろいろな感情が湧いてきて、すごく複雑な気持ちになりました。