2004年にイギリスで制作されたコメディホラー映画。
日本では2019年に限定的な公開。
2024年10/18より2週間、4Kリバイバル上映。
監督エドガー・ライト、脚本をサイモン・ペッグとエドガー・ライト。
最後のシーンについてネタバレありで感想書きます。未鑑賞の方はご注意ください。
あらすじ
家電量販店で働くショーンの楽しみは、同居している親友・エドとのゲームとパブでのビール。恋人・リズにふられて飲みすぎた翌朝、ショーンが目を覚ますと、街はゾンビであふれ返っていた。愛するリズと母親を救うため、無気力男・ショーンが立ち上がる。
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登場人物
- ショーン(サイモン・ペッグ): 主人公。仕事が上手くいかず、恋愛も冷え込んでいる30代の男。
- リズ(ケイト・アシュフィールド): ショーンの恋人。彼との関係に不満を抱いている。
- エド(ニック・フロスト): ショーンの親友。コミカルで楽観的な性格。
ゾンビ映画に新たなジャンル
突然、街中がゾンビで溢れかえり、サバイバルする物語。
この映画の一番の魅力は、ゾンビ映画の典型的な要素を取り入れながらも、コメディーの要素も強調されていることです。
やる気のないショーンとエド、彼らの無気力な様子が全体を通して笑えます。
特に、ゾンビを袋叩きにするシーンは最高です。
家の庭に現れた女ゾンビや、お店で店長をクイーンの「Don’t Stop Me Now」に合わせてリズムよく叩くシーンは特に笑えます。
2人のやる気のなさに共感できるところがあって、そういう部分も好みでした。
終盤(ネタバレあり)
「ウィンチェスター」に逃げ込んだ一行は、エドがゲーム機を鳴らしてしまい、その音に引き寄せられたゾンビたちが襲いかかります。
仲間たちは次々と襲われ、エドもゾンビになった同居人のフィリップに噛まれて重傷を負います。
ショーン、リズ、エドは地下に逃げ込みますが、すぐにゾンビが押し寄せてくる状況。
エドは自分を置いて逃げるように二人に言い、ショーンはリズと一緒に地上へ脱出します。
それから半年後、ショーンはリズと幸せに暮らし、世間ではゾンビとの共存を試みている様子がニュースで報じられています。
ショーンが納屋に行くと言って向かうと、そこにはゾンビになったエドがいて、二人はゲームをしながら映画は終わります。
ゾンビ化したエドと変わらず一緒にいるショーン
ゾンビ=死なない。
ずっと友達としてそばにいるけれど、やっぱりゾンビです。
それでもショーンはエドを見捨てませんでした。
熱い友情が感じられる一方で、ショーンは自分で「あれは違う」と作中で言っています。
義理の父を見捨て、母親に手をかけました。
それでもエドとは一緒にいる。
ここに歪んだ友情が見えてきて、最もホラーを感じる部分でした。