A24史上最大の制作費で制作された映画。
映画を見終わった後、率直に思いました。
説明が不足していると。
内戦の原因やジェシーの精神的変化、大統領の最後の言葉について、私の個人的な解釈を交えて感想をまとめますので、ネタバレにご注意ください。
あらすじ
連邦政府から19もの州が離脱したアメリカ。テキサスとカリフォルニアの同盟からなる“西部勢力”と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。「国民の皆さん、我々は歴史的勝利に近づいている——」。就任 “3期目”に突入した権威主義的な大統領はテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。ニューヨークに滞在していた4人のジャーナリストは、14ヶ月一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うため、ホワイトハウスへと向かう。だが戦場と化した旅路を行く中で、内戦の恐怖と狂気に呑み込まれていくー
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作品概要
- 公開日: 2024年10月4日
- 制作国: イギリス、アメリカ
- 上映時間: 109分
- ジャンル: ドラマ、アクション
- 監督：アレックス・ガーランド
- 脚本: アレックス・ガーランド
- 配給: ハピネットファントム・スタジオ
- キャスト
リー：キルスティン・ダンスト
ジェシー：ケイリー・スピーニー
ジョエル：ワグネル・モウラ
サミー：スティーヴン・ヘンダーソン
なぜ内戦が起きたのか
作中で詳しい説明はありません。
大統領が独断で任期を延長した結果、内戦が勃発したことだけが描かれています。
この状況から、問題の根源は大統領にあると推測できます。
内戦は国に深刻な影響を及ぼし、略奪や人殺しが横行し、住居を失った人々が増加しています。
それにもかかわらず、社会には無関心な人々も存在して、悲惨な現状に目を向けない姿勢が問題を一層深刻化させているように感じました。
国の混乱と人々の無関心が対照的に描かれて、状況の厳しさが浮き彫りになっていました。
ジェシーの精神的変化
新人カメラマンのジェシーは、ベテランカメラマンのリーと共にホワイトハウスに向かいます。
最初は恐怖で何もできず、リーの姿をただ撮るだけ。
仕事の危険を実感しつつ、リーとの会話を通じて成長していくが、リーは自分に似ているジェシーを心配します。
ついにホワイトハウスを制圧する場面で、ジェシーの目の前でリーが撃たれてしまいます。
一瞬混乱するも、ジェシーは立ち上がり、リーを助けることなく大統領の元に向かう。
彼女の成長を感じる一方で、同時に壊れてしまったようにも見えました。
大統領の最後の言葉
大統領の最後の言葉は「私を殺させるな」で、記者は「それで十分だ」と言い、映画は終わります。
このやり取りから、内戦が起きたのは大統領のせいであり、国が混乱しているのも彼の保身や無責任さが原因だと思いました。
この内容がアメリカでヒットしていることから、世界最大の国でも政府に対しての不満が同様にあるのかもしれません。
まとめ
ホワイトハウスをあっさり制圧する場面、世界最大国家の力はこんなもんかと疑問を感じつつ。
退役した本物の兵士や実戦経験者が起用されて、リアルな部分が見られるのが良かったです。
特にクライマックスの戦闘シーンはリアルでした。
演出されたきれいなアクションではなくて、実際の戦争の厳しさが生々しく伝わってきます。
また、音の編集が効果的で、生々しい演出が印象的でした。
銃声や爆発音の迫力が圧倒的でした。
冒頭に無音のシーンがあるのですが、緊張感があって息を止めるほどのインパクトでした。
いきなり発砲で何回ビビったかわかりません。
