「ソウ」シリーズ、最新作を除く全9作品のあらすじを簡潔にまとめました。ネタバレなし。
『ソウ』(2004年)
ホラー映画の金字塔:『ソウ』の衝撃的な物語
ジェームズ・ワン監督、リー・ワネル脚本。
その物語は、アダムとゴードンという2人の男性が地下の浴室で目を覚ますところから始まります。
捕らわれた男たちの脱出劇
彼らは「ジグソウ」と呼ばれるシリアルキラーに捕まっており、脱出を試みることになります。
ジグソウは、被害者に生き残るための難しい選択を強いるゲームを仕掛けることで知られています。
ゴードンの条件とアダムの役割
ゴードンは家族を救うために特定の条件をクリアしなければならず、アダムはその手助けをする役割を担います。物語は、彼らの過去やジグソウの動機が徐々に明らかになる様子を描いています。
ジグソウの厳しいゲーム
元刑事のジョン・クレイマーは末期がんを抱えながら「ジグソウ」と名乗り、人々の生きる意志を試す厳しいゲームを作り出します。
アダムとゴードンの脱出劇を中心に進行し、最後には予想外の展開が待ち受けています。この驚きの要素はシリーズ全体の特徴となっています。
限られた予算での成功
限られた予算で製作されたにもかかわらず、独特のスタイルとストーリー展開が高く評価され、『ソウ』はホラー映画の金字塔となりました。
『ソウ2』(2005年)
新たなゲームの幕開け
前作の成功を受けて制作されたこの作品は、ダーレン・リン・バウズマンが監督、リー・ワネルが脚本を担当しています。
元刑事エリック・マシューズの追跡
元刑事エリック・マシューズがジグソウ(ジョン・クレイマー)の行方を追うところから始まります。彼はジグソウの犯罪現場を調査し、新たなゲームの存在を発見します。
恐ろしい罠に閉じ込められた8人の被害者
ジグソウは、8人の被害者を閉鎖された施設に監禁し、彼らを試すための恐ろしい罠を仕掛けます。
被害者たちは、お互いに信頼し合いながら、困難な選択を強いられる状況に置かれます。
エリックの息子救出作戦
同時に、エリックは息子がジグソウのゲームに巻き込まれていることに気づき、彼を救うために時間との戦いを繰り広げます。
物語は、過去のトラウマや人間関係が絡み合い、緊迫した状況が続きます。
視点の交錯
エリックの視点と、監禁された被害者たちの視点が交互に描かれ、観客はそれぞれの葛藤を追体験することになります。
予想外の展開とシリーズの進化
映画の終盤には予想外の展開が待っており、前作の要素を引き継ぎながら、より大規模で複雑なストーリーが展開されます。
『ソウ3』(2006年)
ジグソウの哲学を探る
ダーレン・リン・バウズマンが監督し、リー・ワネルが脚本を担当したこの作品では、キャラクターの深掘りが行われ、ジグソウの哲学が強調されています。
地下室で目覚める父親ジェフ
食肉工場の地下室で一人の男が目を覚ますところから始まります。
この男は、ひき逃げで最愛の息子を失った父親、ジェフです。彼はそこで、鎖につながれた3人の男女を目撃します。
運命を握る3人の男女
ジェフが目にするのは、彼の息子をひき殺した男、ひき逃げを目撃しながら法廷で証言しなかった女、そして犯人に軽い罰しか与えなかった判事の3人です。
ジェフは、彼らの運命が自分にゆだねられていることを知り、葛藤に巻き込まれていきます。
驚きの終盤とシリーズの転換点
物語の終盤には予想外の展開があり、驚かされる仕掛けが用意されています。
この作品はシリーズの重要な転換点となっており、キャラクターの深い掘り下げが印象的です。
ジグソウの真意が明らかに
ジグソウの哲学やゲームの真意がさらに明らかになる中で、観客は人間の選択や道徳的葛藤について考えさせられます。
『ソウ4』(2007年)
新たな密室殺人ゲーム:ジグソウの影響が色濃く残る
ダーレン・リン・バウズマンが監督を務めるこの作品は、シリーズの複雑なストーリーをさらに深める内容です。過去と現在が交錯する中で、物語は進行します。
ジグソウの死後に始まる新たなゲーム
ジグソウ亡き後、何者かによって新たな密室殺人ゲームが仕掛けられます。
ジグソウの遺体からは蝋で固められた異質な物が摘出され、それがホフマン刑事へ宛てた死のゲーム継続のメッセージテープであることが判明します。
これにより、ホフマンはジグソウにまだ協力者がいると推察し、SWATやFBIと共に捜査を始めることになります。
ジグソウの過去と動機の掘り下げ
本作では、ジグソウの過去や彼の動機がより詳細に描かれ、キャラクターの深さが増しています。
ストーリーは現在と過去のフラッシュバックが交互に描かれ、ジグソウの哲学やゲームの目的を深く探る重要な作品となっています。
心理的恐怖と視覚的恐怖の融合
この作品は、視覚的な恐怖だけでなく、心理的な要素も強調されています。ジグソウの影響が色濃く残る中で、登場人物たちは新たなゲームに立ち向かうことになります。
『ソウ5』 (2008)
新たなゲームの幕開け:ジグソウの遺産を巡る物語
デヴィッド・ハックルが監督を務めるこの作品は、前作の続きから物語が始まります。
物語の中心は、ホフマンがジグソウ(ジョン・クレイマー)の遺産を引き継ぐ様子です。
ストラムとホフマンの対比
FBI捜査官ストラムは、ジグソウの罠から辛うじて生還しました。
一方、同じゲームに巻き込まれたホフマン刑事は、傷一つ負わずに生き延びます。
このことから、ストラムはホフマンがジグソウの後継者ではないかと疑いを抱くようになります。
ジグソウの遺品と新たな囚人たち
ジグソウの遺品を受け取った元妻ジルの存在も物語に影響を与えます。
やがて、首輪を嵌められ、密室に閉じ込められた5人の男女が目覚めます。
彼らは過去の罪や選択に直面し、互いに協力しながら脱出のための困難な選択を強いられます。
ホフマンの新たなゲーム
ホフマンはジグソウの教えを受け継ぎ、新たなゲームを展開します。自身の過去を隠しながら、過激な罠を仕掛け、警察の捜査官たちを欺こうとする彼の姿が描かれています。
ストラムの真実追求
物語は元刑事ストラムの視点でも展開されます。ストラムはホフマンの計画を暴こうとし、真実を追い求める中で、彼とホフマンとの因縁も明らかになります。ストラムが殺されると、ホフマンはジグソウの遺産を引き継ぎ、新たな被害者に罠を仕掛けることになります。
道徳的葛藤と遺産の受け継ぎ
ホフマンのキャラクターが中心となり、ジグソウの影響を受けた彼の道徳的葛藤が描かれます。
この作品は、ジグソウの遺産がどのように受け継がれ、新たなゲームがどのように展開されるかを探る重要な物語です。
『ソウ6』 (2009)
ジグソウの遺産を引き継いで
ケヴィン・グルタート監督のこの作品は、シリーズの物語を深め、キャラクター同士の関係やテーマを探る内容になっています。
物語の始まり
ホフマンがジグソウの遺産を引き継ぎ、新しいゲームを始めるところからスタートします。
彼はジグソウの哲学を受け継ぎつつ、自らの過去と向き合います。
被害者たちの道徳的ジレンマ
新たに捕らえられた被害者たちは、ジグソウのゲームを通じて自分の過去の選択を問われ、道徳的なジレンマに直面します。
特に、保険業界の人々がターゲットとなり、彼らの倫理観やビジネスの慣行が厳しく批判されます。
ストラムの追跡
その一方で、元刑事のストラムはホフマンを追い詰め、彼の計画を暴こうと奮闘します。
物語の中では、過去のフラッシュバックを通じて、ジグソウの哲学とその影響が描かれます。
復讐の連鎖
ホフマンはジグソウのゲームを続け、被害者やその関係者が復讐の対象となります。
ジグソウの正体や目的も徐々に明らかになっていきます。
重要なテーマとキャラクターの葛藤
この作品では、保険業界への批判が強調され、倫理的な選択が重要なテーマとして浮かび上がります。また、ホフマンとストラムの関係も複雑化し、各キャラクターの動機や葛藤が丁寧に描かれています。
ソウ ザ ファイナル (2010)
この作品は、シリーズの完結編として位置づけられています。ケヴィン・グルタートが監督を務めます。
完結編『ソウ』シリーズの最終章
この作品は「ソウ」シリーズの完結編で、ケヴィン・グルタートが監督を務めています。
心の傷を抱える生還者たち
物語の中心には、ジグソウのゲームで生き残った人々がいます。彼
らは心に深い傷を抱えており、苦しみながら日々を過ごしています。そんな中、生還者の一人であるボビー・デイゲンが登場し、彼らの精神的な支柱となります。
ホフマンの葛藤
一方、ジグソウの妻が仕掛けた罠から逃げたホフマン刑事は、後継者争いに終止符を打とうとしています。彼はジグソウの教えを引き継ぎ、再び新たな罠を仕掛けていきます。
新たな模倣犯の登場
物語は、ジグソウ(ジョン・クレイマー)の死後の世界を描きますが、彼のゲームは依然として続いています。
新たなジグソウの模倣犯が現れ、過去の被害者や彼らに関わった人々を標的にします。
この模倣犯による残酷なゲームは、被害者たちに自らの過去と向き合わせ、厳しい選択を迫ります。
クライマックスの緊張感
物語のクライマックスでは、これまでのシリーズで重要なキャラクターたちが再登場し、緊張感が高まります。
ホフマンと新たなジグソウの計画が明らかになり、被害者たちは新たな罠に直面します。
シリーズの総括
この作品では、過去のキャラクターの運命が決着し、シリーズ全体の出来事を総括する構成になっています。
特に、ショッキングでダイナミックな罠が多く、映像のインパクトがあります。
シリーズのファンにとっては感慨深い作品であり、ジグソウの影響とその哲学がどのように続いていくのかを描きつつ、シリーズを締めくくる重要な作品となっています。
ソウ レガシー (2017)
新たな方向性を示す『ソウ』シリーズ
この作品は「ソウ」シリーズの新たな方向性を示しています。監督はスピエリッグ兄弟、製作総指揮はリー・ワネルが担当しています。
密室の恐怖
物語は、バケツを被った状態で密室に閉じ込められた5人の男女から始まります。
彼らは死の恐怖に直面し、必死に脱出を試みます。
一方で、2人の刑事と2人の検視官が、バケツを被った死体と対面します。
その遺体は、10年前に死んだはずの猟奇殺人犯を思い起こさせるものでした。
ジグソウの影響
ジグソウ(ジョン・クレイマー)が亡くなってから10年後が舞台です。
この間に新たに発生した一連の殺人事件がジグソウの名を冠していることがわかります。
捜査官たちは、これらの事件が本当にジグソウの仕業なのか、それとも模倣犯によるものなのかを調査します。
過去との対峙
捕らえられた被害者たちは、ジグソウのスタイルで仕掛けられた罠に直面し、自らの過去や選択を問われます。捜査官たちは、被害者たちの過去を掘り下げる中で、意外な事実が次々と明らかになります。
謎の再燃
ジグソウの殺人事件が再び起こり始め、彼が死んでいるはずなのに、なぜ事件が再燃するのかという謎が追求されます。
従来のキャラクターに加えて、新たな登場人物も加わり、物語が進展します。
新たな視点
この作品では、ジグソウの哲学や彼が遺した影響が現代の人々にどのように関わっているかを探ります。
新たな視点でホラー要素だけでなく心理的なサスペンスも強調されています。
スパイラル:ソウ オールリセット (2021)
新たな視点『スパイラル:ソウ オールリセット』
この作品は「ソウ」シリーズのスピンオフで、クリス・ロックが主演し、ダーレン・リン・バウズマンが監督を務めています。
恐怖の幕開け
物語は、男が地下鉄の線路上で宙吊りにされ、悲惨な死を遂げるシーンから始まります。
この殺人事件は、警察官をターゲットにした猟奇的な犯人によるもので、まるでゲームを挑むかのように展開されます。
刑事エゼキエル・”ジーク”・バンクス(クリス・ロック)は、この捜査の中で犯人に翻弄されながらも、伝説的な刑事である父が姿を消すという事態に直面します。
近未来の都市での闘い
物語の舞台は近未来の都市。ジークは連続殺人事件の捜査を担当し、ジグソウのスタイルを模倣した新たな殺人犯と対峙します。この模倣犯は過去の事件を基にした独自のゲームを仕掛け、警察を狙っています。
内面的な葛藤
ジークは、同僚や家族を守るために模倣犯の正体を突き止めようと奮闘しますが、彼自身の過去や内面的な葛藤も描かれます。
この作品では、ジークの成長や決断、そして警察の腐敗に対する批判的な視点が含まれています。
新たなキャラクターとテーマ
新たなジグソウの模倣犯が現れ、警察官たちを狙った罠が次々に展開されます。
過去のジグソウの遺産を引き継いだ新たなキャラクターたちが、真実を追い求める姿も描かれています。
社会的なメッセージ
クリス・ロックのキャラクターを中心に、シリーズから一新された視点が展開されます。
警察の腐敗や権力の乱用がテーマになっており、単なるホラーにとどまらず、社会的なメッセージが込められています。
サスペンスとホラー要素を融合させたこの作品。
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